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ぼくらの頭脳の鍛え方 (文春新書) これも“読書本”という分野に属する本である。つまりどんな本を読んだら良いのかという、読書の薦めである。いつも思うのであるが、そうしたたぐいのものを読むと、他の読書の大家たちが、自分と如何に異なった分野の本を読んでいるかがわかる。そして、“そうか、そういう世界もあったのか”という驚きを与えてくれるのである。立花、佐藤という60代と40代の二人の読書の巨人の対談形式によるこの本も、またそうした刺激を与えてくれる本である。
今回の本の特徴は、特に彼らが日本の現実の政治や行政の世界に関する本をたくさん読んでいることである。また更にはそうした現実を読み解くための基本的な能力を養う本も推薦している。つまり教養のための本がおすすめとして取り上げられている。
私ももっと若かったら、そうした本を立て続けに読んだろうと思える。
二人に共通していることは、教養というものの大切さであろう。つまり人類の知的遺産の財産目録を前にして、世界の全体像をいかにとらえるか、という視点から考えることが重要だと考える。
皆さんには、この本を座右に置いて、世の中の全体像を得べく、長期的に努力してもらいたいと考える。

@印象に残ったところ
―日本語は、ひらがな、カタカナ、漢字が複雑になっていて、脳はこれに対応して高次の発達をとげる。だから、日本人の脳はすごくいい脳になった(17ページ)。
―音の世界、声の世界に騙されないようにする、読書による知的トレーニングは現代でも必要(19)。
―戦争中の日本を支配していた思想が、いかなるものだったかは、ぜひ教養として知ってほしい(27)。
―それ以前は小説が8割だったが、上司に言われて小説以外の本を買い込んで読み始めたんです。そしていかに自分がモノを知らなかったか痛感しました(48)。
―読書にせよネットにせよ、学ぼうとする人たちの、知へのモチベーションは益々上がってきている気がします。日本人よ、世界同時不況だから大いに本を読もう、と私は言いたいですね(56)。
―アメリカは、現代の教養の最重要アイテムの一つだと思います(120)。
―読書による疑似体験の力はものすごく強い(130)。
―復活させないといけないのは読書人階級ですね(135)。
―日本人に欠けている最大の教養アイテムはゲオポリテイクス(地政学)だと思います(143)
―国際的な外交戦において日本外務省は負け続けています(161)。
―実際にはずーっと官僚が国家運営を切り回していた(163)。
―今の官僚の一番の問題は能力低下の問題です(164)。
―人間の暗部に関する情報が、現代の教養教育に決定的に欠けていますね(167)。
―我々がこれまで観測によって知っていた物質は、全宇宙のたった4%でしかなかったということです(182)。
―各人のゲノムは99.9%同じだけど、ほんのちょっとずつちがう。そのちがいが、個々人の個性のちがいとなってあらわれる(184)。
―私は虚学と実学のバランスが取れてはじめて総合知が生まれると思うんです(229)。
―金を惜しまずに本を買え、類書を何冊か求めよ、速読術を身に付けよ、情報の根拠を考えよ(246)。

悪いようにはしないから (ディアプラス・コミックス) 代表作『悪いようにはしないから』を含む短編2篇を含む本作
収録内容は
・女ったらしのエリート営業マン×眼鏡を取るとかわいいデザイナー
・議員の地方秘書兼お目付け役×小説家の議員の息子
・同じ会社で別な課の主任×平社員
の3組。

代表作は営業マンからされた身代わりのキスが忘れられないデザイナーが
7年後に営業マンと同じ会社に勤め始めるところから始まる再会愛。
別な出版社で4話連載になっていたものを加筆修正したものを掲載。
デザイナーは彼が本気にならないと知っているので好きだけど忘れようとしているのが健気。
また、実は当時の身代わりの事実を知っている営業マンは彼への気持ちが分からず、
彼へいたずらしちゃったり、周りに嫉妬した上で彼に八つ当たりしちゃったりといい男なのに
子供っぽい。
そんな彼をずっと好きだったから、いじわるされても彼を受け入れるデザイナーは
懐が大きいというかなんというか。

他の2篇についても素直になれない大人たちの話が掲載されてます。
いずれの話も結果的にはハッピーエンドなので、見てて気持ちがいいです。
絵柄は少々癖のある絵なので、好みは分かれますが加筆・修正されているので
大分見やすくなっているのではないかと。
個人的にはこの作家さんのギャグっぽい絵も好きなので、以前から買い続けていますが。
話も暗い話はないので、そういう話が好きな方にはおススメです。

BLOOD+ 01 ファーストキス (角川スニーカー文庫) テレビシリーズの小説化本。アニメを途中からしか観ていなかったので、最初のほうのストーリーに興味があって読みました。結果、自分自身テレビで観ていたときにはわからなかった新事実の発見があり、活字で読む利点が充分にありました。

文章は好みにもよるとは思いますが、日常生活であまりお目にかからない小難しい単語と、情景描写にもったいぶった比喩を多用している点が珍妙な印象でした。それでも小説全体の面白さを損ねるほどではありません。気楽に読む本としておすすめです。

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